邦画 「三丁目の夕日シリーズ」
2012年(平成25年)3月に観た映画の感想記録です。
ALWAYS 三丁目の夕日 邦画 2005年(平成17年)公開 2時間13分 ケーブルTV録画
監督:山崎貴(やまざき・たかし)
俳優:吉岡秀隆、堤真一、小雪、堀北真希、薬師丸ひろ子
観終わってみると、後世に語り継がれる名作でした。世界中の人たちに観てほしい。
過去へのタイムトラベルです。当時の風景が見事に再現されています。蒸気機関車、建設途中の東京タワー、模型飛行機、駄菓子屋などのようすがあります。
涙のシーンは次のとおりです。
鈴木オートの主人が小さな店舗をけなされて、自分がどれだけ苦労してこの店をつくりあげてきたかと激怒したあと、店の今後の繁栄予想を語るシーン、共感しました。
10歳の淳之介が自分のアイデアが本に載ったと喜ぶシーン、茶川竜之介がひろみさんに指輪を贈るシーン、三浦友和サンタクロースが淳之介にプレゼントを贈るシーン、薬師丸おかあさんが一平のセーターのひじつぎあてにお守りを忍ばせてくれたシーン、竜之介と淳之介の別れと再会のシーン。
ろくさんのお母さんからの手紙、淳之介が竜之介に残した書き置きの手紙。そのふたつの手紙シーン。
お金じゃない気持ちだとか、小説家は社会の底辺に身を置いて創作活動をすると考えました。
ろくさんと淳之介のふたりを「やっかい者」と重ねながらも存在を肯定するシーン。
「家族」を形成することに夢をもつ。
このテーマと素材で、これ以上の作品はできないし、つくろうとしないほうがいい。
心に残った小学4年生鈴木一平の言葉です。
ろくさんを上野駅まで三輪自動車ミゼットで送るときに「ほいきた!」。
ろくさんを送ったあとに、「あしたもあさっても、50年後だってずっと夕日はきれいだ。」
ALWAYS 続・三丁目の夕日 邦画 2007年(平成19年)公開 2時間26分 ケーブルTV録画
監督:山崎貴
俳優:吉岡秀隆、堤真一、薬師丸ひろ子、小雪、堀北真希
シナリオも映像も演技も緻密に構築されたブロック(積木)です。
暗に東京タワーの構築と重ねてあります。
ラスト付近、小雪さんが戻ってきたワンショットには身震いしました。
背景に中年女性像を入れたところがいい。
茶川竜之介が芥川賞を目指します。
受賞したら淳之介12才と一緒に暮らすことができます。
受賞したら大手を振って、ストリップ劇場に売られた小雪さんを迎えにいけます。
ひとりぼっちだったひとりひとりが3人そろって暮らすことができます。
他人同士ではあるけれど気持ちの通いあう者同士が集まって家庭を築くことができます。
でも、竜之介の作品「踊り子」は落選しました。
臨時ニュースがゴジラの来襲を告げる。(こちらの映画監督さんはのちにゴジラの映画で表彰されました)
竜之介はあいかわらず漫画の原作を書いている。
周囲の人たちから「文学」と呼ばれる竜之介がうらやましい。
純文学はわからないといいつつ、みんなはこっそり竜之介の作品を読んで涙を流している。
淳之介の実父お金持ち実業家(淳之介の母は実父の亡愛人)は、竜之介に50万円を握らせて、淳之介を連れて行こうとする。
竜之介が「金じゃないんだよー」と叫ぶ。
鈴木オートの一平も淳之介もいいヤツです。
淳之介は礼儀正しく美しい言葉遣いで好感をもちました。
青森娘堀北さんの演技も抜群です。
前半は、なにげなく流れていく貧しい日常生活、大衆の世界が続きます。
前回の作品では蒸気機関車のリアルな映像に驚きました。
後半は前半に仕掛けておいた伏線が次々と花を咲かせます。
24色の色鉛筆セット、高所恐怖症の鈴木オートのおやじ、水洗いをしたあと手の甲に塗るクリーム、タロと名付けた野良犬などがあります。
アクマと呼ばれる三浦友和さんが演じる宅間医師のしぐさも笑えます。
前半で戦争のために好きな男性と結婚できなかった薬師丸さんの話が出ます。
それを受けての後半で、茶川竜之介と小雪さんも同様に結婚できないだろうという悲観が芽生えます。
淳之介の実父川渕康成が現れたあたりから緊張感が高まり神の領域に入っていきます。
狂気の一線を超えなければなりません。
次はどんなセリフが出てくるのか期待でわくわくしました。
自分も次のセリフを考えながら観ていました。
お金のない悲しみを描きつつ、お金がないからこそある「夢」を胸に、だれしも人間らしく暮らしてゆくのです。
2012年(平成25年)12月に観た映画の感想記録です。
ALWAYS 三丁目の夕日’64 邦画 2012年(平成24年)公開 2時間22分 DVD
監督:山崎貴
俳優:吉岡秀隆、堤真一、薬師丸ひろ子、小雪、堀北真希、須賀健太、もたいまさこ、三浦友和
歴史事実の時系列順の流れがあって、親と子どもの気持ちのすれ違いが描かれた映画です。
そこにろくさん(堀北真希さん)の結婚話がからんできます。
責任感がありすぎるぐらいの個性的なおとなの群像が登場します。
出世と庶民の暮らしを比較しながら世の中の厳しさを浮かび上がらせ、今ではまぼろしとなった徒弟制度、従業員は家族という意識が再現されます。
まじめ過ぎる各自のがんこさに涙があふれます。
薬師丸ひろ子さんのセリフ「時間の経つのは早い」には共感しました。
冒頭、テレビの搬入シーンがあります。
茶川家には白黒テレビ、鈴木オートにはカラーテレビです。
1964年(昭和39年)当時、カラーテレビはまだ田舎では普及していませんでした。
1970年代後半に自分が就職して、ボーナスで購入したのはやっぱり白黒テレビでした。
いいつかみです。そして、昔の風景の再現はあいかわらず素晴らしい。
内容は、新鮮味が薄れることによって、前作、前々作と比較すると力が弱く感じますが、秀作であることに変わりはありません。
マンネリになってもよいから数年に1回ペースで製作は続けてほしい。
医師の世界、修理屋の世界、小説家の世界、自分で自分の道を選択する。周囲が反対する。
茶川が放つ伏線のセリフは見事でした。
背景に流れるピアノ演奏が心地良い。
2014年(平成26年)12月に観た映画の感想記録です。
(再鑑賞)ALWAS三丁目の夕日‘64 DVD
年末になると観たくなる映画です。健全すぎるほど健全な映画です。
今日は12月30日です。
背後に流れる音楽がいい。優しく穏やかで、過去のことをふりかえることができます。
わたしは、今年2月28日初めて東京タワーを見学しました。
映画の冒頭付近に流れる武道館のコメントを聴いて、その翌日に武道館を見たことも思い出しました。
映像の様子は、同じ日に見学した大江戸博物館も思い出させてくれました。
映画の映像を観ていて、なつかしかったものです。瓶入りコーラーの自動販売機。自販機に瓶(びん)の栓抜きが付いているシーンでした。
初期の新幹線先頭車の顔。
ふと思ったのは、あの頃、駅のプラットホームで、結婚式の後、新婚旅行に旅立つカップに向かって万歳三唱をしたり、新郎を胴上げしたり、そんな光景を新幹線路線に沿って、日本各地、あちこちのプラットホームで観ることができました。
現在は皆無でしょう。当時は、人間同士の付き合いが濃厚でした。
映画のほうは、最後のほうにある淳之介のセリフ「わかっています」が胸に響きました。
ほっとするセリフです。
育ての親である売れない小説家茶川龍之介の気持ちをわかっています。
親の立場で聞くと安堵します。
模型飛行機が飛ぶ、上手な出だしです。
4月、生活の変化で、不安な季節を迎えています。
集団就職列車の中に、青森娘、堀北真希さんの姿があります。
先日観た邦画「めがね」に出ていたもたいまさこさんは、タバコ屋のおばあちゃんです。
鈴木オートの堤真一さんは力が入りすぎるぐらいの熱演です。
鈴木オートの社長と売れない小説家茶川竜之介のいがみあいは、けっこう汚い心理が表面に出ています。なんだか、人の不幸を喜ぶのです。
子役さんが、しっかりしています。
小雪さんは、見た目はモデルさん体型ですが、心は庶民です 。
いい映画シリーズでした。
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