ステキな金縛り 邦画 2011年

熊太郎

2011年(平成23年)11月に観た映画の感想記録です。

ステキな金縛り 邦画 2011年(平成23年)公開 2時間22分 映画館


監督:三谷幸喜

出演:深津絵里、西田敏行、阿部寛、竹内結子、浅野忠信、草彅剛、市村正親、小日向文世、戸田恵子、浅野和之、生瀬勝久、佐藤浩市、深田恭子、篠原涼子、唐沢寿明、中井貴一


 映画館は、満員でした。こどもさんからお年寄りまで楽しめる映画です。笑えます。泣けます。


 落ち武者の幽霊である更科六兵衛(さらしな・ろくべえ)を、法廷の証人として呼ぶことになって、更科六兵衛が深津弁護士に、「(自分が法廷に出て)大丈夫、大丈夫?!」と何度も念を押す。深津絵里弁護士の「大丈夫!」という返事が安心感を生みました。(更科六兵衛は幽霊なので、ふつうの人には見えないのです)


 タクシー運転手生瀬勝久さん(なませ・かつひささん)の頭髪は映画を観ていた観衆にかなりうけました。映画館内の観客は爆笑していました。久しぶりに映画館で映画を観た気分になりました。


 心の旋律(せんりつ、気持ちを支える細い糸)を振るわせる映画です。

 更科六兵衛が見える人は、愛する人を亡くしています。

 無実の罪が更科六兵衛と殺人事件の被害者の別居中の夫に共通するわけですが、痴漢冤罪を扱った邦画作品、「それでもボクはやってない」を思い出しました。


 盛りだくさんの内容です。更科六兵衛の存在を見えない人たちに確認あるいは知らせるためにあの手この手の手法が繰り出されます。

 音に関する手法は、後半の感動シーンへと引き継がれていきます。


 難解だったのは、映画マニアでないとわからない部分、深津絵里弁護士の亡父(父も弁護士だった)がこよなく愛した白黒映画(タイトルを暗記し損ねました)ともう1本の同じくアメリカ白黒映画の解説のくだりです。アルプス一万尺のメロディーの理由でした。弁護士にとって必要な姿勢について何か示していました。それが、「正義」だったか、「真実の追究」だったかが、思い出せません。



 バナナが伏線で前半と後半にポイントとして置いてあります。

 バナナをバナナと思うからバナナであるけれど、バナナではないと思うこともできないことではない。ちと、むずかしい。

 全体を包むのは、多神教である日本を表現しています。草も木も石にも山にもそれぞれ神さまが宿っているのです。あなたのそばにはご先祖さまがいて、あなたを見守っているのです。


 更科六兵衛さんに幽霊としての怖さはありません。更科六兵衛さんは気さくです。

 深津絵里弁護士はときおりシャーマン(死者がのりうつってしゃべる人)化します。更科六兵衛さんの言葉を更科六兵衛さんが見えない人たちに伝達するのです。

 ラストシーンにあった、「おまえはひとりじゃない」という言葉は胸に響きあたたかい気持ちになりました。また、「自信をもつ」ことについて更科六兵衛さんが語っていましたので付け加えておきます。