テルマエ・ロマエ 邦画

熊太郎

テルマエ・ロマエ


2012年(平成24年)5月に観た映画の感想記録です。

テルマエ・ロマエ 映画館 1時間48分


監督:武内英樹

原作:ヤマザキマリ

出演:阿部寛、上戸彩(うえと・あや)、市村正親(いちむら・まさちか)、北村一輝(きたむら・かずき)


 前日水谷豊さんの「HOME愛しの座敷わらし」を観に映画館にいったとき、同じフロアーで上映していた別の映画「テルマエ・ロマエ」は大人気でした。

 座敷わらしの映画もいい映画でしたが、観客は少なかったです。


 さっそく翌日、「テルマエ・ロマエ」を映画館へ観に行ってきました。爆笑が連続するのかと思っていましたがそうではありませんでした。

 わたしは「座敷わらし」のほうが好きです。同じお風呂のシーンでも、ローマの浴場や日本の銭湯よりも座敷わらしが住む東北岩手県にある古民家風呂沸かしシーンのほうに、ほほ笑みました。


 古代ローマ、紀元前100年ぐらい前のルシウス(阿部寛さん)が現代の日本の銭湯へタイムスリップしてきます。

 日本人だけれどローマ人、言葉は違うけれど通じるという設定は、違和感なく受け入れることができます。


 ルシウスは日本人を「ヒラタイカオ族」と名付けて奴隷だと勘違いします。

 全編に渡って、「疑問」をもたない姿勢がいい。「肯定」による解釈が笑いを誘います。


 わたしは、「起承転結」の構成をどう運ぶのかに興味が集中しました。

 タイムスリップの設定は漫画「王家の紋章」を思い浮かべました。古代エジプトと現代を行ったり来たりするのです。


 「起・承」の部分まではほぼ予想どおりの展開でした。

 予想がはずれたのは「スーパー銭湯」が出てこなかったことです。

 物語の前半と後半は趣き(おもむき)を異(い)にします。後半は無理があって鑑賞するのに苦しい。もうひとひねりしてほしい。


 古代ローマのお話ですが、ベースはサムライ劇です。

 皇帝や幹部とのやりとりは時代劇そのままの有様(ありよう)でした。

 全編に流れるクラッシックミュージックは適切で盛り上がります。歌い手のおじさんの仕草もいい。


 ルシウス(阿部寛さん)の独り舞台でもあります。

 職人気質が上手に表現されています。

 最後のほうで日本人たちがみんな去って、阿部寛さんがひとりぼっちになります。気の毒に感じましたが、小さなどんでんがえしがありました。続編をねらっているようです。


 ローマ人から見てヒラタイカオ族日本人は、個人の功績よりも集団の利益を優先する。

 知恵を使って生活を楽しむ民族と映ったようです。

 過去の日本人像です。現代日本人社会では、個人の能力も集団の利益も優先しない、どっちつかずの迷える民族になってしまいました。


 ルシウスは、ヒラタイカオ族のアイデアを盗んでローマ風呂をつくったことに罪悪感をもちます。気にすることはありません。文化は模倣(もほう。ものまね)によって伸びてきたのです。


 雑感として「涙」の合図はよかった。ほかには、上戸彩さんのくだけた言葉づかいが映像のなかでひとり浮いている印象を与えたと感じました。(聞く世代によって感じ方が違うのでしょう)


 「テルマエ」は「公衆浴場」で、「ロマエ」は何だろう。調べたら「ローマ」でした。 「ローマの公衆浴場」です。




2015年(平成27年)6月に観た映画の感想記録です。

テルマエ・ロマエⅡ テレビ録画 2014年(平成26年)公開 1時間52分

監督・原作・出演は、第1作とほぼ同じでした。


 最初の作品は映画館で観ました。

 映画館では大変な人気でした。それがあっての2作目でしょう。


 1作目ほどの予想をできない斬新さはありませんが、何度か笑えるシーンのあるコメディ作品に仕上がっています。


 ローマ帝国における戦闘員同士の対決はちょっと残酷すぎて、そこまで映像で流さなくてもと引きました。


 平和でおおらかで、のんびりした日本人の温泉大好き気質が出ていてよかった。

 後半の理屈っぽいシーンは退屈でした。少し上映時間を短くしてもいいと感じました。