一年一組せんせいあのね こどものつぶやきセレクション

熊太郎


一年一組せんせいあのね こどものつぶやきセレクション 鹿島和夫(かしま・かずお)選 ヨシタケシンスケ絵 理論社


 まず、ざーっと1回目の本読みを、目を通すように読みました。

 良書です。

 今年読んで良かった1冊になりました。

 さて、これから、2度目の本読みに入ります。


 かなりおもしろい!


 1年生のちびっこたちがつぶやきます。

 心優しく、かわいい。


 『ありときりぎりす』という有名なイソップのお話があります。

 夏の間遊んでいたきりぎりすは、冬になって食べるものがなく困ってしまうのです。

 つぶやく1年生の男の子は、困り果てているきりぎりすを助けてあげて、『こんどの夏は、ちゃんとはたらきよ』といって、春まで泊めて(とめて)あげるそうです。

 優しい。相手を責めない。いい子です。


 体育の授業です。

 こどもは、てつぼうを10回しなければならないのに、せんせいは1回もやらない。不公平だとこどもさんが不満を訴えています。(おもしろい。そうだね。お手本をやってほしいよね。先生にちゃんと言えば、やってくれるよ)


 詩的なつぶやきがあります。

 冬のこおろぎです。

 こおろぎの動きがにぶい。


 おもしろい。本音や正直な気持ちが続きます。


 ヨシタケシンスケさんの絵がいい。

 やわらかくて、優しい絵です。


 『せんせいあのね なんでそらのほしは ほしのかたちがしてないの』(なるほど。夜空に見える星は、☆の形をしていません)


 『けっこん』が良かった。

 おとうさんは、おかあさんから申し込みがあったから結婚したと言う。

 おかあさんは、おとうさんが、結婚してくれなかったら死ぬと言ったから結婚してやったと言う。

 どっちが本当かわからない。

 ぼくはどっちでもいい。

 ぼくがいることがだいじなんだから。と結んであります。わたしは、おとうさんが言うことも、おかあさなんが言うことも、どっちも本当だと思います。


 『おふろ』は、おもしろすぎる。

 おふろの中で、弟がおしっこをした。

 おとうさんがそれを知らずに、おふろの中で顔を洗った。


 なかなかいい。ゆとりとか、余裕があります。

 『はみがき』という作品です。

 すっぱだかで、はみがきをすると、おちんちんが揺れると書いてあります。


 ちいさなお子さんによる、『観察』があります。

 遠い過去、自分がちびっこだったときを思い出します。

 自然の光景を観て、同じ感想をもったことがあります。

 雨つぶが、葉っぱの上をころがるようすについて、つぶやいてあります。

 ころころころと小さな水玉が、葉っぱの上をころがります。


 2回目の本読みを終えての感想です。

 ちょっとさみしげなこどもの世界を垣間見た気持ちになりました。


 2023年(令和5年)の発行で、2024年(令和6年)で8刷されています。

 良書です。