チャンプ 洋画 1979年

熊太郎

チャンプ 洋画 1979年(昭和54年) 2時間3分 VHSテープ


監督:フランコ・ゼフィレッリ

俳優:

ボクシング元世界チャンピオンビリー。37歳(貧乏人。酒とギャンブル浸り(びたり)):ジョン・ヴォイト


ビリーの8歳の息子TJ(ティージェイ。競馬場の厩舎で父と同居暮らし。父をチャンプと慕う(したう)。両親は離婚していて、母親とは生き別れをしているが、父親から、母親は交通事故死したと聞かされている):リッキー・シュローダー


ビリーの元妻アニー(ファッションデザイナー。お金持ち。別の男性と再婚している。息子のTJと暮らしたい):フェイ・ダナウェイ

(2014年(平成26年)8月に観たのときの感想です)

チャンプ 映画 VHSテープ

 ほこりをかぶっていたVHSテープを整理していたら出てきました。

 1979年の作品です。購入したのはもう20年ぐらい前でしょう。(このときの時点として。今からだと31年ぐらい前です。うちには、今もVHSデッキがあって使用可能です。きれいに見ることができます)。どこかの大きな駅構内にあったお店でこのテープを買ったような記憶がかすかに残っています。京都駅だったかなあ。ちょっと思い出せません。


 8歳の息子TJは、父親である元プロボクサーチャンピオン37歳ビリーと競馬場の厩舎村(きゅうしゃむら)で暮らしています。


 父親から(離婚生き別れなのに)母親は交通事故で死んだと聞かされていたTJは、ビリーと離婚後に再婚した実母アニーと偶然再会してしまいました。


 よくできた脚本です。元通り、親子3人で暮らしたいというビリー、それはできないという再婚してしまった前妻のアニー、ビリーを慕い続けるTJ、3人の心の葛藤が見事に描かれています。


 血縁関係がある本当の親子3人なのに一緒に暮らせない。

 アニーの立場で言えば、TJの母親にはなれるけれど、前夫ビリーの妻にはなれない。

 観ていて、『映画だなあ』という感慨にふけりました。


 監督が絵面(えづら、構図)にこだわっていることが伝わってきました。バックグランドミュージックはなつかしい。


 短い時間にいろいろなメッセージが伝わってきます。

 心のこまやかな動きを絶妙に表現してあります。

 馬の転倒事故は、父親の死の前兆であることに今回初めて気づきました。

 困難はつきもの。人が死を選択しないために、『克服』という言葉が生まれた。

 子どもは、親にとって心の支え。愛があってもお金がなければ生活できない。

 されど、お金では満たせないものがある。


 子育てよりも仕事を優先して、ファッションデザイナーになることを選択した母親です。

 自分の想いを妻に対する力(ちから、暴力)で遂(と)げようとする男である夫の卑劣さ。元妻アニーがタバコを吸うのは、元夫ビリーの言動が原因でしょう。

 貧富の差が上手に描かれています。

 チャンプ(TJの父親)がボクシングの試合で死んだとき、厩舎村のだれもが、彼が死んだ責任を感じています。  



(以下は、2020年(令和2年)12月27日の鑑賞記録です)

(再鑑賞)チャンプ アメリカ映画VHSビデオテープ 1979年公開

 棚の整理をしていたら出てきたので観てみました。もう41年前の映画です。

 おとなが上手につくった子どもがらみのあり得ないようなお話ですが、だまされるように観ても名作です。愛情があふれるいい映画でした。


 元チャンピオンボクサーの父親ビリーをチャンプと呼ぶ8歳の息子TJです(ティージェイ)。離婚父子家庭です。


 夜明け前の競馬場での練習風景は、映画を観終えたあとでも記憶にいつまでも残ります。

 ウェアリズマイガールフレンド?((馬のこと)。オレのガールフレンドはどこだ?)

 子役さんの表情がいい。輝いています。

 ファイトアゲイン?(また(ボクシングを)やるの?)

 主人公のビリーは37歳です。

 けなげな8歳の少年です。(力の無い者が困難の中にあっても立派にがんばっている)

 片親貧乏父子家庭の荒れた生活があります。競馬場の厩舎(きゅうしゃ)で働く父親の日常はギャンブルとアルコールづけです。


 TJ(こども。ティージェイ)の腕に切り傷のかさぶたがあるのが、心にしみます。


 息子の貯金箱から貯金を盗んでギャンブルに使う父親です。ぼくのお金はおとうさんのお金と、父親をかばう息子です。なんていいやつなんでしょう。(8歳の息子のTJのことです)

 

 アメリカ白人はヒーローが大好きです。

 

 野生のフラミンゴだと思いますが、ときおり情景に登場して、雰囲気づくりをしてくれます。


 TJの良かったセリフとして、『馬を叱っちゃだめだよ』。TJは心が優しい。それから、『どうして(靴の)ひもがとけないのかなあ(たぶん涙でひもがしっかり見えていないから)』、『(実母が)ママにやらせて(ひもをとかせて)』


 鑑賞者に対して小芝居をつくってありますが、それはそれでいい。秘密→明かす。

 お金持ち対貧乏人の構図があります。


 ストッピング!(やめてよ!)。TJが小さいころに、(母親は)交通事故で死んだとされる母親も必死です。アイム・ヒアー・アンド・アイアムヨアマザー(わたしはここにいて、そして、あなたの母親なの)


 小気味よい流れです。


 こどもにとっては厳しい状況設定です。父子の会話のヤマ場でBGMが流れなかったのが良かった。静かななかでの言い争いでした。集中できました。

 試練です。そして、試練を乗り越える。(最近の映像は、バックグラウンドミュージックを流して見ている者の感情誘導をすることが多すぎます。本気の時は、無音で、セリフだけが基本です)


 TJはなんていいやつなんだ。


 実母には、女性としての悲劇があります。

 母親の存在も尊重してほしいという理屈がありますが、理屈だけでは夫も息子もついてこない。

 離婚にあたって、父親と父親が引き取った息子(TJ)、別の男性と再婚した元妻がいます。

 場所はアメリカ合衆国フロリダ州マイアミ。人は海から来て海に帰る暗示のようなシーンがあります。父親は全力を尽くして海に帰っていきました。


 ステイダウン((ボクシングの試合でパンチを受けて)倒れていろ)

 死闘でした。父親の威厳(堂々とした風格)を息子に見せたかった。

 死んだらだめです。

 演技とはいえすごい。熱意の塊(かたまり)です。

 『もらうんだ。(ボクシングの)かけ金をもらうんだ』。父親にとっては、命よりもお金が大事です。

 ウェアーリズ・マイボーイ?(うちの息子はどこだ?)

 夫婦の苦境を乗り越えられなかったこと。離婚したことを悔いる父親のセリフは悲痛でした。

 人間とはなにかまで考えさせられました。離婚で親子三人が犠牲者になりました。

 まずは生きていてこそ。ウェイクアップ!(起きて!)

 ゴーホームチャンプ!(家に帰ろう。おとうさん!)

 父親のビリーがこの世に遺したものは大きい。